さらばイマジンズ

 仮面ライダー電王が先日、最終回を迎えた。ハナ役の白鳥百合子さん降板はあまりにも痛かったが、一番痛かったのは作り手側なので、よくあそこまでまとめてくれたと言うべきだろう。それに加えて、佐藤健君が倒れた時はあわや打ち切りかと思ったが、最後までよく頑張ってくれた。演技の幅も含め、彼でなければ仮面ライダー電王は成り立たなかっただろう。18歳の彼が、これからどれだけ飛躍していくのか楽しみすぎる。
 小林靖子脚本ということで期待した通り、キャラクター面で満点の楽しい作品になったと思う。やはり特筆すべきは、モモタロス達イマジンの活き活きとしたキャラクター性。コミカルで親しみが持てて、子供達もしっかり楽しんでくれたのではないかと思う。おなじみの実力派声優が揃い、キャラクターの成長度としては、スタッフの予想を遙かに超えるものだったろう。もちろん良太郎・ハナ・侑斗を始め、人間側でも内面を丁寧に描いたセリフばかりだった。小林靖子さんの書くような『中身のあるキャラクター』が口にする『中身のある言葉』は、本当に子供達にこそ聞いて欲しい。意味なんて解らなくても、絶対に何か心の栄養になっているはずだから。
 真に子供向けのアニメ・特撮が減りつつある現在、ヒーロー性と人間味を両立させた素晴らしい作品だった。スタッフの皆さん、出演者の皆さん、ありがとうございました&お疲れ様でした!