零~刺青の聲~ エンディング2 クリア

 やっとクリア完了。初代は「NIGHTMAREをクリアする」、紅い蝶は「HARD以上をクリアする」でハッピーエンドを見る事ができました。だんだんノルマが甘くなっていた訳ですが、今回は「二度目のプレイ、ゲーム中で特定アイテムを取得する」という条件になったようです。難易度こそ関係無いようですが、偶然に満たすのは難しいと思われる条件ですねぇ。
 今までのシリーズでトゥルーエンドと思われていたエンディング2、実はエンディング1が真実だったと今回の物語で判明しました。真冬兄さん残留エンドはある意味ドラマ的に判るけど、繭はちょっと残念。しかし、今回のノーマルエンドが真実だとすると、一体澪はどうなったのか…まったく語られない事になる。自分だけ生き延びた澪が、やはり刺青に囚われてしまった…となるのだろうけど、だったらもう少し描写を入れて欲しかった。今回に関しては、エンディング2が真実でいいんじゃないかな。それと、前二作でムービーだったのに静止画数枚というのは不満点。「全体的なボリュームに回された」という事なのだと思うけど、一章二章削ってでもエンディング2にムービーを付けて欲しかった。
 ゲームとしての感想。雰囲気作りは今まで通り、期待を裏切らないもの。霊の出し方のセンスの良さ。霊の出ない時間のコントロール。音の使い方。元々完成されていたものだけど、やはり最高。ただ、変化を入れようとしたのだろう『祓いの灯火』は失敗だと思いました。確かに時間が無くなっていく事へのスリルはあるのだけど、零本来の良さを楽しむためには邪魔になる。ヒンヤリとした空気感を、ゆっくり怖々歩いていくのが零だと思うので。
 あとは戦闘パートでの話。コンボを繋げる時のブレが、とても大きくなったように感じた。こういうのも難しさの要素なのかな…まぁ、リアルに考えるとそれもアリかも。しかし、あまり戦闘に苦労しすぎると、これまた雰囲気を楽しむ邪魔になってしまう。この辺りのバランスはかなり難しいと思うので、あまり突っ込む所ではないかな。
 前二作の物語を絡ませ、集大成のように見える今作。なんとなくシリーズを一段落させたようにも感じますね。ほかに代わりがない以上、この良さを継続して欲しいと思います。和風がウリなのは踏襲すべきだと思うんですが、一度2・30年前の日本にしてみて欲しいと思う。要するに、今回の現実パートをメインにするという事ですが。単純だけど、やっぱり身近な背景で受ける恐怖はイイ感じ。