劇場版2

 感想が遅れましたが、今月1日に行ってきました『クライマックス刑事』(なんかダイナマイト刑事っぽいな) しかし最近、映画を見に行くとなったらほとんど『なんばパークス』ってことになるなぁ。まあ、特撮関連で行ってる以外は映画ほとんど観てないけど。
 まず結論。ちょっと自分の期待とは違ってて、電王としては少々不満だった。せっかくキャラクター描写で受けたのだから、番外編ということでもっとキャラクターを広げる方向にして欲しかった。今作は無理やりゲストキャラ新米刑事のイイ話(ストーリー要素)を押し込んだ形。その話自体は悪くはない。けど、どうせキャラクター枠を圧迫するのなら、何かメインキャラクターを活かす関連性を持たせて欲しかった。レギュラー陣にこじつけてでも絡ませるか、せめて新キャラであるネガタロスを利用するとか。
 少し余談。『ストーリー分』と『キャラクター分』は反比例するというのが自分の持論であり、『キャラクター(人間)の中身の描写』を最重要視している作品を自分は好みます。そういう作品は大抵ストーリーはシンプルだったりツッコミ所があるものだったりもするけど、キャラクターに関してはストーリー先行の作品を上回る(ほかに大きな要素として、それぞれの『設定』というのがあるけれど、ここでは置いといて) 小林靖子さんが制限なしで好きなように書くと、キャラクターが『役』ではなく、その中の世界で生きている人間になると自分は思っている。当たり前のことのようだけど、それが出来ている作品は少ないと思っている。で、同じ小林靖子さんが書いても、ストーリー先行で作られたように思える作品では、どうしてもキャラクターが制限されるように見える。それを、今回の劇場版で感じたのでした。ある程度バランスが取れている状態が一般的には一番いいのだろうけど、やっぱり自分は極端なキャラクター偏重の作品が見たいんだなぁ。
 閑話休題。とはいえ、全体的にはまとまっていて、細かいことを気にしなければ一般的にイイ娯楽作品になっていたと思います。とにかくアクションシーンが多いのは、子供向けとして絶対的に正しい。イマジン・ファンガイアを含めたスーツアクションはもちろん、生身のアクションもかなり多めで、長い上映時間、子供を飽きさせないように苦労しているのが判る。役者のみんなもアクション頑張ってました。侑斗とかコハナとか。ハナさん、いくら何でも強すぎだよ(笑)
 単発番外編なので、辻褄合わない設定破りもOKなんだけど、やっぱりネガタロスはもうちょっとネタ仕込んで欲しかったな。そして、キバのオマケっぷりに乾杯(笑) M渡やU侑斗という、イレギュラーな憑依も番外編ならではって感じで楽しかった。
 最後にひとつ。これだけでも「映画館へ来た甲斐があった」と思ったのは、リュウタロスと愛理のコンタクトが描かれたこと。実際、愛理はそこだけのために出てきたようなものだし、設定もあやふやっぽいのだけど、ほんとイイシーンだった。色んな枠制限のある中、無理矢理でもこれを入れたスタッフ様に感謝!
 ああ…これで電王も完全に終了ということになるのかぁ。一度嬉しい延長があったのだから十分楽しんだのだけど、やっぱり寂しいものです。あらためて、スタッフ&キャストの皆さんお疲れ様でした。最後まで楽しませてくれて、本当にありがとうございました!