同人について

同人誌とは、プロでない者が作品を発表する事ができる手段。また、プロもそこではプロでなくなり、仕事では描けない趣味の作品を制作できる。元々そんな世界であったと思うし、今でも根底にはそれがあると思っている。
しかし、完全に商売が成立するようになってしまった今の環境では、利益を求める人がいるのも仕方ないのかもしれない。大きな利益が出て、しかるべき税を払い「商売をしている」という自覚を持っていれば。かと言って、価格を高く設定する理由にはならない。「お祭りだから、ある程度高くなってもお客は出す」とか「キリのいい数字で釣り銭の受け渡しを円滑にし、確実に買える方がいいとお客も思っている」というのは到底理解できない。少なくとも売る側が言ってはならない言葉だ。価格以外でも、もっと努力できる事はあるはず。当日購入できない人がいるような事態になれば、すぐにショップへ送る手配をするべきだろう。今では、同人ショップは本当に身近になっている。
自分と逸樹の二人サークル『はぁと饅頭マニア』は、Q−Xの作品を作り始める少し前、1999年に始まった。現在は、今まで以上に仕事も忙しくなり、正直言って同人活動を続けていくのは難しいと思っている。それでも続けていけるのは、逸樹の「漫画が描きたい」という情熱に尽きる。その熱意に乗せられて、二人で楽しくやっている。同人は商業と違って「自分のやりたい事を表現する」というのが一番大事。何かのパロディで盛り上がって、その作品を好きな人に読んでもらえて、一緒に楽しめれば最高だと思う。